突然ですが、皆さんは、講座に2度、3度と通い続けてくれるリピーターの獲得にどのくらい力を入れていますか?集客するという活動は、いわゆるマーケティング活動でもありますが、一般的にマーケティングの世界では、新規獲得とリピーターの獲得のためにかかるコスト(費用や時間などこと)の差は、リピーター獲得にかかるコストを「1」とすると、新規獲得にかかるコストはその5倍程差があるとも言われています。(諸説ありますが「10倍」と言う人もいます)つまり、リピーター獲得よりも新規獲得の方が5倍も大変であると言われているので、新規獲得ばかりに注力するのではなく、既存の顧客(=生徒)に何度も足を運んでもらってリピーターになってもらうほうが圧倒的に費用対効果が高いということになります。 さらに、リピーターの獲得は単にコスト効率が良いこと以上に多くのメリットがあります。たとえばですが、リピーターを獲得すると長期的には以下のような効果が現れてきます。 リピーターが次回受講するときに友達も誘ってきてくれる、さらにその友達がまた別の友達を誘ってきてくれる(その現象が繰り返される)リピーターがSNSなどで口コミをしてくれる(集客を手伝ってくれる)自然と良い評価がたまっていくので、新規ユーザーの獲得にも効いてくる 一度受講した生徒が、2回、3回と予約をしてくれるようにすることは講座の収益を安定化することにおいてとても大切なのです。 そのため今回は、ストアカでどのようにリピーターを増やしたらよいか、リピーターを増やすために必要な4つのステップをご紹介しようと思います。STEP1. リピートできる講座をつくる当然のことですが、リピーターを増やすためには、次に学べる講座がないと予約がされません。生徒のニーズに応じて次に学べる講座を複数作ることがリピーター獲得の第1ステップとなります。STEP2. 生徒のニーズ・要望を収集するリピーターの獲得のためには、生徒のニーズや要望をしっかり把握することが大切です。最も簡単に把握する方法としては、受講後にアンケート(*1)を取る方法があります。アンケートでは、生徒の講座に対する満足度、次に学びたいこと、希望の曜日・時間帯など、次回の講座設計に役立つ情報を聞き出します。もし、少人数での講座を開催されるようでしたら、講座中や終了後にそういった情報を生徒さんから直接会話の中から聞き出してみてください。そこで得た生徒の情報は、ストアカ上にメモとして残しておくことをオススメします。 生徒>生徒詳細でのメモの保存例生徒さんについて知り得た情報はとにかく細かくメモしてみましょう。 なぜ受講しようと思ったのか?どんなことが学びたいのかを聞くことは、次回の受講にもつながります。また、生徒にとっては自分のことを知ってくれている先生というのは安心感がありますので、また知りたいことがあったときに先生に聞いてみようとなるものです。 逆にやってはいけないNGパターンとしては、前回と同じ質問をしてしまうこと。生徒からすると、「前回も言ったけどな」「自分との会話を覚えてくれていないのかな」と思うものです。些細なことでもメモをしておくことは、次に繋げる第1歩となりますので、実践してみることをおすすめします。STEP3. メッセージでアフターフォローする講座開催後、参加者にはアフターフォローとしてグループメッセージもしくは個別メッセージを送りましょう。メッセージは以下のような内容を送るのが良いでしょう。 アフターフォローメッセージの内容(例)受講のお礼講座中で使用した資料のダウンロードURL、参考URLなど講座で伝えられなかった豆知識次回講座、別講座のご案内講座中に受けた質問の回答など 講座中、特別反応が良い生徒さんがいる場合は、グループメッセージの他に個別でメッセージを送るのも手です。やはり自分だけに送られると特別感があり、満足度も高まります。また、良いレビューを投稿してくれた生徒にもお礼のメッセージを送ってみましょう。これもリピートにつなげることのできる良い方法です。 生徒が多くて、1人1人には面倒...と感じるかもしれませんが、やはりリピーターが多い先生ほどアフターフォローが細やかで丁寧です。講座の満足度は講座の中身だけでないとも言えます。STEP4. 定期的なコミュニケーションを心がける 開催毎の参加者への告知はグループメッセージからでもできますが、開催実績が増えていくと、開催日毎にグループメッセージで告知をするのは非常に煩雑になっていきます。その場合は「生徒」機能にある「お知らせ配信」機能を活用してみましょう。お知らせ配信機能は、上手く使いこなすと非常に強力な集客ツールとなります。お知らせ配信機能は、過去の受講者に対し、特定期間での講座の受講実績のあり/なし、タグのあり/なしなどで集客したいターゲットを抽出し、お知らせメールを一括送信することができます。利用する上で、前提として覚えて頂きたいのはメール配信による集客をする際は、「配信するターゲットをできるだけ絞る」「文面はターゲットにあう文面にする」というのが鉄則です。これを「ターゲティング」と言います。 面倒だからといって、毎回全員に同じ文面のメールを送るのは、受信する側からすると迷惑に他なりませんし、集客にもつながりませんのでご注意ください。 ×間違った「お知らせ配信」の使い方集客のターゲットが常に全員集客の文面が毎回みんな同じ 〇正しい「お知らせ配信」の使い方ターゲットが適切に絞られている集客の文面がターゲット毎に工夫されている では、どのようにターゲティングをして集客したらよいかを簡単な例にして紹介してみたいと思います。 例えば、すでに開催実績のある講座Aの受講者に対し、講座Aのステップアップとして次のレベルのスキルが学べる「講座B」と 講座Aの内容についてこれなかった生徒向けにマンツーマン講座「講座C」をの2つの講座それぞれに集客をしたいと想定します。 講座Aの受講者には、上記の2で説明したとおり、講座中の会話やアンケートなどから把握した情報をメモしてあり、タグもあらかじめ生徒につけています。今回は解説上、簡単に生徒の習熟スキルを3つのレベルに分け、生徒にレベル1からレベル3のタグをつけることにしました。ちなみにここでは、講座Bは習熟レベル2〜3の生徒に適した内容、講座Cは習熟レベル1の生徒に適した内容に設計されているものとします。次に、最後に受講してからの経過時間を考えます。最後に受講した日から日数が経過すると、学んだことを忘れてしまうばかりかあなたの講座の興味自体も下がってしまっていきます。そのような生徒にメールを送ってもほとんどの人は興味を持ちません。そこで、講座Aの受講日から一定の日数が経過した生徒には、割引クーポンを発行してみましょう。ストアカでは優待割引といって、特別の申込URLを発行することで、一部の生徒だけに割引価格での提供をすることができます。 ターゲットと集客する講座について整理すると以下の表のイメージです。ターゲットが決まりましたので、4つのターゲットにそれぞれにお知らせ配信をおこないます。今回は、ターゲット②の「2ヶ月以上前に講座Aを受講」かつ「習熟レベルが2〜3(のタグがついている生徒)」に対し、講座Bの優待割引特典(10%OFF)のURLを送る手順をご紹介します。 「生徒」メニューにて下記の条件を指定します。「次のすべての条件を満たす」を選択条件1:「講座A」に「全期間」に「参加したことがある」条件2:「講座A」に「最近2ヶ月」に「参加したことがない」条件3: タグ「レベル2」「レベル3」の「いずれかを含む」を選択下部に該当する生徒が検索されます。検索されたら「お知らせを送る」ボタンを押して、お知らせ配信の本文を作成します。上記はサンプルですが、文面はできるだけ、ターゲットの状況をイメージして作ることが大切です。 優待割引付きのURLは、「講座URLを挿入」から、任意の講座のURL(優待割引付きも可)を貼り付けることができます。(優待割引は「集客」>「優待割引を発行」から事前に作成する必要があります。作る手順は今回は割愛します。)お知らせの文面が作成できたら「送信する」を押して送信します。これで、ターゲット②の集客は完了しました。その他のターゲット①③④についても同様の操作でお知らせを配信します。文面はテンプレートとして保存しておくと、次回の配信時に再利用できます。 これでメールを見た生徒が予約して、リピーターがどんどん増えていく・・・だと良いのですが、残念ながら集客はそんなに簡単ではありません。 今回は、優待割引を発行する対象を「2ヶ月以上前に受講した生徒」、割引率を「10%OFF」にしましたが、もしかすると、1ヶ月前とした方が集客が増えるかもしれませんし、10%OFFだけでは興味を失いつつある生徒には魅力的に感じなかったかもしれません。本文自体に興味を持たなかったのかもしれません。 ですので、お知らせ配信をするターゲット設定や文面は、毎回少しずつ変えてみて、トライ&エラー(試して失敗して学ぶ)を繰り返し行うことがとても重要です。ただし、同じ生徒に何度も送りつけるのは逆効果なので気をつけましょう。これも内容次第ですが、同じ生徒配信する場合には多くても週に1回程度までにしておきましょう。 いかがでしょうか。リピーターの獲得は決して簡単ではないですが、機械的なアプローチではなく、また来て欲しいという想いを伝えることが最も大切だと思います。 「集客は1日にしてならず」 リピーターが増えていけば徐々にコツをつかんで集客がラクになっていくと思いますので、根気よく継続していってくださいね。 おさらいリピーターを増やそう!講座のリピート集客を成功させる4つのステップSTEP1. リピートできる講座をつくるSTEP2. 生徒のニーズ・要望を収集するSTEP3. メッセージでアフターフォローするSTEP4. 定期的なコミュニケーションを心がける